栗のお話 栗の種類
栗の種類
栗はブナ科クリ属の落葉樹で、原産地はアジア・ヨーロッパ・北アメリカなどの各地域に分布しています。
栗は各国によって品種は異なっており、ヨーロッパグリ・アメリカグリ・チュウゴクグリがあり、日本の栗はニホングリといいます。ニホングリの変種には「シダレグリ」「トゲナシグリ」一つのイガの中に7~8個実をもつ「ハコグリ」などがあります。
丹波栗について
古くから栗の名産地であった丹波の国は現在の京都府亀岡市,北桑田郡,船井郡,綾部市,天田郡,兵庫県氷上郡,多紀郡であったといわれています。丹波栗が大栗の代名詞となり、全国に広がったのは江戸時代のこととなります。「丹波栗」とは特定の品種をさすものではなく昔は品種という概念がなかったために、産地名で呼んでいたためこの名があるといわれています。
「丹波栗」の代表的な品種としては「銀寄」があげられますがその他に「丹沢」「筑波」「石槌」などがあります。
世界の栗について
世界中で知られている主な栗は欧州グリ・支那グリ・アメリカグリ・チョウセングリ・日本グリの5つをあげることができます。
欧州グリ
世界第一位の産額をほこる、イタリアグリ・フランスグリ・があり、その他にブルガリア・スペインで栽培されています。このうち日本に輸入されているのはイタリア・フランスの栗でお菓子に加工されたマロングラッセの名前と共に世界的に有名です。イタリアの街角では栗の鬼皮に切り目を入れて大きな鉄板で焼く「焼きぐり」が手軽なお菓子として売られています。
アメリカグリ
アメリカグリは、アメリカ合衆国・カナダの一部・メキシコ・南アメリカ一帯に分布するもので、アメリカ合衆国では1906年から栗の真性胴枯病によって全滅に近い大被害を受けたことがあります。その後支那グリ・イタリアグリ・日本グリなどを交雑育種の材料として活用し、胴枯病抵抗性品種の作出に努力し、現在はある程度立ち直っています。
支那グリ
支那グリは中国の河北省全域・河南・四川省の一部及び韓国・北朝鮮の北方地域に多く作られて、韓国ではヘイジョウグリとも呼ばれています。山東グリ(粒が大きい)、天津グリ(粒が小さい)など支那グリの中にも種類があります。支那グリは果肉成分中にタンパク質が多く含まれているため一度加熱すると固くなり、元の柔らかい肉質に戻すことが難しいことから、日本でも馴染みのある甘栗の加工などにむいているということになります。